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言われた事しかやらない部下には「気配り日記」を書かせよう

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2013.10.31

言われた事は真面目にこなすが、言われた事しかやらない。最近の若い社員は、誠にもって気が利かない。その様に感じている中堅ビジネスマン諸氏も多いのではないだろうか。

但し、感受性にかけてはひょっとしたらあなたより上かもしれない現代の若手社員は、気が利かないのではなく、気付いているのに行動に出せない、つまり、ちょっと引っ込み思案なだけなのかもしれない。

世代が違うから…と諦めないで

「最近の若いやつは仕方がないな」と諦めてしまうのではなく、コミュニケーションというツールを駆使して、彼らの良いところを引き出してあげてはどうだろうか。また、それが「できる」上司としてのあなたのミッションなのではないだろうか。

時間も限られているし、多忙を極めるあなたは、そういった「一見業務外」の事に手間暇をかけられない状態であろう。だからこそ、一挙両得のこの方法で部下ともっとコミュニケーションを図って欲しいのである。

「気配り日記」を部下に書かせてみる

「気配り日記」と耳にしても、「はて、何ぞや?」といぶかしがるのが当然の反応であろう。しかしこの日記、なかなかどうして、部下の能力を測るのにも適しているし、何より部下とのコミュニケーションを円滑なものにしてくれる、誠に有用なツールなのである。

やり方は簡単である。あなたの部下全員が集まっているシーンで、あなたが全員に向けて情報を発信するだけでいい。「気配り日記というのを始めようと思う。笑わないで欲しい。このチームをひとつにまとめたいと思っている私の情熱の表れだと理解して欲しい。一ヶ月でいいから、皆で続けてみよう」

「気配り日記」の書き方

気配り日記の要領は以下の通りである。もちろん、アレンジをしてもらっても構わない。

見たこと、聞いたこと、自分で作った物語、どれでも良いので、「こうしてあげたら上司が喜ぶだろうな」といったストーリーを200字以内で部下に記述させ提出させるのである。日記を書く頻度は週に3回でもいいし、毎日でもいい。

実際に私が書かせた気配り日記の一例を示そう。私の部下の村上さんという女性社員が実際に書いた気配り日記で、ここに出てくる課長は私、Aさんはどうやら村上さんの事の様だ。

架空であって架空でない登場人物

「課長のアシスタント業務がメイン業務のAさんは、出張続きで疲れがたまっている課長の次回の出張時の訪問予定先をスケジュール表で確認。鉄道オタクで知られる同じ課のB君にアドバイスを仰ぎ、一番効率的に回れる電車の時間等を調べて文書化。翌朝、課長の机の上においておいた。船をも駆使した効率移動法に課長は大喜びであった」

一見すると中学生の交換日記の様であるが、この中には様々なコミュニケーションファクターが含まれている。この日記を記した村上さんは、非常に大人しく、仕事は真面目にこなすが、いまひとつ気が利かず、私にとってはやや扱いづらい中途半端な存在であった。

だが、村上さんはまず、私が出張続きで疲れている点、毎回出張の度に電車の時間等を調べる作業に四苦八苦している点を見逃していない。また、課内に鉄道に詳しい人間がおり、その人間にアドバイスを仰ぎ、より効率的に、かつクオリティの高い業務アウトプットを目指している点が伺いとれる。

一生懸命考えたストーリーを読むと、素直に嬉しくなる

この日記を読んだ私は、素直に嬉しいと感じたものだ。彼女は引っ込み思案ではあるが、周囲を良く見ており、行動には出せずにいたものの、色々と上司(つまり私)に楽をさせてあげたいと、色々な事を考えてくれていた訳である。

この日記は課内の全員に回覧形式で回すものであるから、社員同士のコミュニケーションにも繋がる。この日記を読んだ鉄道オタク君は、自分が日記に登場した事を喜び、また、自分が鉄道好きである事を強くPRしていた訳でもないのに、同じ課の別の社員が自分の事を良く見ていてくれている事に大変喜んでいた。

やや負荷のかかる頻度が、気配り目線を育む

一つや二つの気配り日記であれば、簡単に書く事もできようが、これを毎日課すと、だんだんとトピック(つまりネタ)がなくなってきて、皆が必死で考える様になってくる。要は気配りの芽を必死に探す様になる訳だ。

また、空想力(創造力)や要約力(200字という制限は言いたい事を伝えるには厳しい文量)といった力が自然と身に付く様になり、若い世代が弱いとされるこれらのファクターのトレーニングにも繋がる。

気配り目線の強化だけでなく、文章力や創造力、そして文章要約力も同時に身に付く「気配り日記」。日記を書く目的はそれらの訓練だけでなく、こういった普段は見えないサイドをお互いに知る事によって生まれる円滑なコミュニケーションを確立する事でもあるが、どうあれ簡単で、一粒で二度おいしい「気配り日記」。あなたのチームでも試してみてはいかがだろうか?

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