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書いて書いて書きまくれ!書かないことの損失は計り知れない!

書くという行為は実に単純明快、脳への刺激としてこれほど即効性のあるものはない。それは小さなダイアリに細々と書き込んでも、大きいノートにざっくり書き込むのでも同じだ。

デジタル入力ではなく、ペンを持って紙に直に書き付けることによる記録は、目的にもよるが、情緒性への影響に比重があるように思う。 今回はそんな書くという行為がもたらすプラス効果について書いてみたい。

1 記憶と忘却と記録

日々生活しているといろんなことが起きるが、同時に我々はものすごいスピードで様々なことを忘れている。

忘却は心の安定のためには重要な脳の働きだが、一方で、何を忘れ、何を記憶しておくかを取捨選択して自在に操ることは難しい。ゆえに人は様々な工夫をして記録を残そうとする。

記録の方法にはその目的に応じて様々だが、人は大昔からパーソナルな日記を書くことで自分の記録を後世に繋ぎとめようとしてきた。

それは自分の内面を知るためであったかもしれないし、誰かに心情を伝えたかったからかもしれないし、その時々の苦しみや喜びを忘れたくなかったからかもしれない。

2 手書き文字にはたくさんのメタ情報が

人の記憶は曖昧なもので、時間の流れとともにその当時とは印象を変えて記憶を美化したり変質させる傾向があるという。しかし記録を残しておけば、その頃書いた気持ちや環境のことなどが、自らの文字とともに自然と想起されてくるから不思議なものである。

実は手書きの文字には文字が示す意味以外にも様々なメタ情報を含んでいるものなのである。

たとえば記録として「今日は〇〇さんに会った」と書いてあったとする。記録としてはただそれだけだが、しかし、字体を見て「この時は少し疲れてたんだよな、いつもより乱暴な字になっている」という情報が思い出されてくるかもしれない。

もしくは「ああ、この頃はこういうペンを使ってたな。そういえばあのペン、どこにやっただろう。あれ、誰それからもらったやつだったな。あいつ元気にしてるかな。今度電話でもしてみるか」などという思考の連鎖が生じるかもしれない。

また、その記述の前後の内容と絡んでその頃の記憶が立体的に浮かんでくるかもしれない。そういう記憶に眠るメタ情報を呼び起こす記録というのは、デジタルよりアナログのほうが得意だ。

3 書くと安心する

手帳や雑記帳を書くメリットというのは「忘れられる」ことかもしれない。誰それとの約束とか、いついつのイベントとか、贈り物をおくるとか、そういうこれからすべきことをすべて記憶しておこうとすると、脳のメモリはすぐにいっぱいになってしまう。

コンピューターがメモリを消費しすぎると動作に影響するのと同じように、人間の記憶のメモリも不必要に情報を格納したままにすると、思考力が低下したり不安感が増大したりする。

だからそうした諸々のことはどんどん手帳などに書いてしまって、その場は頭をすっからかんにして別の作業に思考のメモリを費やしたほうが得策なのである。記録を見ればいつでもまた思い出せるのだから。

4 情緒性の安定のために

書くことでメリットが得られるのは、上のように予定や案件だけではない。日々の出来事を書き連ねることにも重要な意味がある。

不快なこと、腹がたったこと、あるいは喜びや感動など、自分の心の動きを書き記す。書かずに置けばそれはただの出来事として記憶とともに時の彼方へ消えてしまう。

あるいは失敗談や不快の種を内面に含んだまま生活していると、それはやがて毒素のように体内を駆け巡り、心も体も悪影響を受けかねない。これを書くことで、一度自分の中から吐き出してしまうのだ。

記述していると、いつの間にかそのことを客観視できてきて、問題解決の糸口が見つかることもあるかもしれない。そういう自問自答の時間にもなるのだから、書くことには一定の意味があるのだ。

もちろん書いたからといって問題のすべてが解決するとは限らない。だが、書いておいたことで、後に振り返ってその失敗が現状に生かされるということが起きないとも限らないのだ。

5 アイデアを寝かしておく

記録を残すことには今ひとつ「アイデア」を寝かすという側面もある。

仕事にしても趣味にしても、日々前向きに暮らしていれば「アイデア」というものがふと湧いてくることがあるだろう。でもそれをなんとなく「思っただけ」にするか次のステップで「活かす」かは、記録の有無で違ってくる。

たとえすぐに役立たなくても、もしくは役立つかどうかわからなくても、とにかく湧いたアイデアは何らかの形で記録しておこう。

そこで書いたことがあすに役立つか10年後に役立つか、あるいは役に立たないかは誰にもわからない。だが、それをなかったことにするより、チャンスの種は多い方がいいに決まっている。書かないことでどれだけ損失があるのか、計り知れないではないか。

以上、書くことのメリットを上げてみた。是非皆さんも体裁など気にせずにいろいろなことを書いてみてほしい。

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