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アンティーク風にもアレンジ可能!粋なミニチュア茶箪笥の作り方【その1】


「机などでお茶を飲む」という場合に急須は必需品になります。そこで、気軽に机に置くことのできるミニチュア茶箪笥の作成方法をご紹介します。

【今回使用する材料と道具】

・木板

※今回は茶箪笥という和風のDIYを行うので木目のある板を使用します。自然の木板は反りなどがあり作業が少々難しくなります。

・竹串

※釘の代わりに今回は竹串を使用します。

・角棒(10×10mm)

※茶箪笥の格子部分に使用します。格子のデザインに合わせて必要な分だけ用意しましょう。

・DIY用具一式

切る、穴を開けるなどの基本的な作業のできる用具を用意しましょう。

【難易度:★★★☆☆】

今回は木組みによって茶箪笥を組み立てます。切る、穴を開けるなど基本的な技術で作成できますが、複雑な作業も幾つかあります。

最初に木材をカットします。カットするサイズは…

・100×150…①

・60×150…②

・60×100…③

・40×85…④※このパーツは10mm程度余分なサイズでカットしましょう。

・40×130…⑤

以上の5種類です。

切り離した板は上の写真のようにマスキングテープを貼り番号を振っておきましょう。

今回用意した板は上の写真のように反りの強いものでした。

上の写真程度の反りであれば修正可能です。気にせず作業を進めましょう。

【外枠のマーキング】

先ず、外枠部分の組立です。

外枠は①~③のパーツを使用します。

ただ今回は木を組み合わせるように作るので木の加工は、これからが本番です。

①~③のパーツを組み合わせるには上の写真のような加工を行います。

パズルのように組み合わせるのでマーキング作業はサイズを測りながら慎重に行いましょう。

続いて、天板のマーキングです。

ここで注意しなければならない点は①に関しては“別々の加工を行う”という点です。

写真上部の①と下部の①では対照的な加工を行います。

【引き出しのマーキング】

引き出しは写真上部が①、両サイドが④、下部が⑤で組み立てます。

引き出し部分で加工する箇所は④、⑤の接する部分です。

これで加工する部分のマーキングは全て完了です。

加工はノコギリのみで行える箇所とノコギリだけでは加工できない箇所がありますが、先ずはノコギリのみで加工できる箇所を加工しましょう。

【外枠パーツの加工】

上の写真はノコギリだけで加工できる箇所だけを加工したものです。

この状態で一度“現物合わせ”を行います。

これはパーツのズレを調節する為に必要な作業なので、組み合わさる箇所全てで行いましょう。

現物合わせによる調整が済んだら、ノコギリで切ることのできる場所に切れ込みを入れます。

切れ込みは現物合わせで行ったラインの“やや内側”を切るようにしましょう。

ノコギリでは切れない箇所の加工方法ですが、彫刻刀などを使用して加工します。

木目を重視した材料選びということもあり“欠けやすい”という特徴があるので作業は慎重に進めましょう。

上の写真が全ての加工が終わったパーツを並べたものです。

パズルのように見えますが、これを組み合わせることで外枠を作ることができます。

【外枠の仮組み】

外枠を組み合わせる作業を行いますが、“パーツが入らない”という場合にはナイフやヤスリなどを使用してパーツのサイズを整えましょう。

パーツのサイズが合わないのに無理に入れようとすると加工した部分が割れてしまう恐れもあるので、この作業は必ず行いましょう。

パーツのサイズが合えば上の写真のようにパーツをそれぞれ組み合わせることが出来るはずです。

パーツをパズルのように組み上げます。

最初に、両サイドを折り込みます。

続いて、奥の部分を組み立てます。

最後に、上の部分をはめ込めば仮組みは完成です。

仮組みを行うさいにサイズが大きいという場合には修正を行いましょう。

多少弧を描くように曲がっているのは“反り”によるためです。

本組みを行う際に修正可能なので、心配せず作業を進めましょう。

背面はこのような感じです。

やはり反りによって隙間が空いています。

この程度の歪みであれば隙間は本組みを行う過程で修正できます。

【外枠の本組み】

仮組みによる確認と調整が終わったら、本組みに移ります。

パーツの合わさる部分に木工用ボンドを塗り一箇所毎丁寧にパーツを組み立てます。

ボンドは写真のように板と接する部分に塗布します。

※少々ややこしいので仮組みの際にボンドを塗布する箇所に目印を付けるというのも良いでしょう。

ゆがみの少ない小さなパーツから接着させましょう。

仮組み同様両サイドを手始めに接着します。

引き続き背面部分の接着を行います。

最後に蓋を被せるように接着すれば外枠部分の接着は完了です。

ここまで作業を進めた方であれば気が付いてると思いますが、木工用ボンドでは反りの矯正は行えません。

準備しておいた竹串を用意し、ボンドが乾かないうちに続いての作業に移ります。

反りの矯正作業は“ドリル”と“竹串”を使用して行います。

木工用ボンドは乾燥までに2~3時間程度、余裕があるの作業を急ぐ必要はありません。

木材の合わさる箇所にドリルで2cm程度の深さの穴を開けます。

穴の深さと同じ長さに切った竹串をハンマーで打ち付けます。

先ずは歪みの強い部分からはじめます。

続いて背面の気になる歪みの部分に竹串を打ちます。

歪みの多い部分など木になる箇所に竹串を打ちます。

目視で歪みが無くなったと感じるまで隙間などがあれば竹串を打てば外枠の組み立ては完成です。

※見た目のことも考えて、左右対称の箇所に竹串を打つようにしましょう。

【引き出しの組み立て】

一見、外枠の作業よりも簡単そうに感じる引き出しの組立ですが、実はこの作業が今回の最も難しい作業になります。

作業手順も多くなるので気を引き締めて作業を始めましょう。

最初にサイズのチェックを行いましょう。

ボンドが完全に乾いた外枠に引き出しのパーツを入れサイズを確かめます。

パーツがギリギリの場合にはヤスリなどで調整します。

引き出しの内側部分は外枠の作業同様にノコギリで加工します。

※しばらくは前の手順と同様の簡単な作業が続きます。

組み合わさる部分に木工用ボンドを塗布しパーツを組み合わせます。

もう片側にもボンドを塗布すしてコの字型のパーツを組み上げます。

引き出し内側のコの字型のパーツを作り、ドリルで穴を開けます。

穴に竹串を打ち込みパーツを固定させます。

続いて側面にもドリルで穴を開け竹串で固定します。

引き出しの内側は上の写真のように2箇所竹串を打ち込めば十分です。

竹串で固定したらボンドが乾燥するまで待ちます。

引き出しの角度ですが、これは引き出しの底板で修正が可能なので、正確でなくても構いません。

パーツの切り出し作業で10mm程余分にカットしたのは引き出しの調整を行うためです。

引き出しが乾燥したら、外枠に差し込んで引き出しのサイズのチェックを行います。その際に、余分な10mmがあることで引き出し易くなります。

引き出しの底板を作成します。

底板のパーツはパーツ切り取りの際に作成していません。現物に合わせて長方形になるように作成しましょう。

底板を作成したら、余剰分の10mmを切り取ります。

※今回の茶箪笥の作成では引き出しの奥行きは85mmです。

底板にボンドを塗布して引き出しに接着させます。

隙間ができないように、ボンドは多めに塗布します。

乾燥の際には上の写真のように輪ゴムを使用し固定させると、引き出しが歪みを修正することができます。

続いての作業は引き出しの前面を取り付ける作業です。

これまでの手順同様に竹串を使用して固定するのですが、表面の見た目を良くするために外側に竹串が出ないように作業を行います。

引き出し部分への固定は通常通り行います。

竹串を通す6箇所に印を付けます。場所は自由で構いませんが、竹串の位置が偏らないように均等に配置しましょう。

前の手順同様にドリルで10mm程度の穴を開けます。

6箇所全てに穴を開けたのが上の写真です。

穴に竹串を打ち付けます。竹串の頭は10mm程度出るように調整します。

ここまでの作業は前の手順と同じです。

全ての竹串を打ち終わったら続いての作業に移ります。

ここからの作業は少し面倒になります。

串を打った引き出しを外枠の中に入れます。サイズは前の工程で合わせてあるので、問題なく入る筈です。

引き出しを外枠に入れ、引き出しの表面になる板を押し当てます。

力を込めて押し付け竹串の位置に目印を付けます。

写真では少々分かり難いのですが、竹串の部分が微かに凹んでいます。

竹串を当て凹んだ部分にマーキングして次の作業に移ります。

板を貫通してしまわないように注意しながら、引き出し表面の板に穴を開けます。

穴の深さは5mm程度で十分です。

上の写真のように貫通させないように表面に注意しならが穴を開けましょう。

全ての目印の部分に穴を開ければ今回最も面倒な作業は完了です。

あとは通常の手順どおり、接着を行います。

接着の前に幅と穴に合わせて竹串を調整します。

5mm程度の穴を開けたので、竹串の長さも5mmていどに切り取ります。

上の写真のように切り取れば、あとは接着作業を残すのみです。

普段より多めに木工用ボンドを塗布します。特に竹串周辺は入念にボンドを塗ります。

板の穴と竹串を合わせて差し込みます。

板の反りから上の写真のように多少隙間が空いてしまいます。

万力などの専用工具があれば、このような歪みの調整は簡単に行えます。

今回は万力が無い場合でも行える歪みの修正方法を紹介します。

歪みを修正したい部分に軽くビニール紐を縛ります。

ペンや棒などをしようしてビニール紐を巻き込むことで万力同様に強く木材を締め上げることができます。

このままボンドが乾くまで放置すれば歪みを修正することが可能です。

ボンドが乾き歪みも修正された引き出しです。

引き出しの表面部分も直線に修正されているのが分かります。

【引き出しの完成】

これで茶箪笥の引き出し部分の完成です。

まだ引き出しだけですが、次回は茶箪笥に近づける加工を行います。

【まとめ】

木材を加工して組み上げるという方法は非常に便利で丈夫な作品を作ることのできる方法です。様々なDIYに応用できる技術なので、先ずは小さなものから技術を習得してみましょう。

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