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【大人のDIY】部屋の中に小さな美術館を作ろう!簡単に出来るフレスコ画”風”な絵画の作り方

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2015.07.07

写真01

フレスコ画は西洋建築の壁画や天井画に描かれている絵画技法です。

有名なものではラファエロの『アテネの学堂』、ミケランジェロの『最後の審判』などがある。

フレスコ画は壁に漆喰を塗り、漆喰が乾かない状態で顔料を塗り絵画を描きます。

漆喰が乾燥する過程で顔料を定着させるので絵画が劣化し難いという特徴があります。

今回はとっても簡単に出来るフレスコ画風なギャラリーの作り方をご紹介します。

フレスコの技法を知ろう!

ブオン・フレスコ
歴史の移ろいに伴いフレスコ画には様々な技法が生まれました。通常フレスコは漆喰が乾かないうちに描く方法を“ブオン・フレスコ”といいます。フレスコ画の技法の中でも最も古い技法がこの技法です。漆喰は1日程度で乾いてしまうので一日毎に漆喰を塗り描き加えるという作業が必要になります。
メゾ・フレスコ
フレスコの欠点である漆喰の乾燥時間の短さを補うために生まれた技法。顔料に漆喰を混ぜて顔料を定着するので、漆喰がある程度乾燥してしまっても書き加えることができます。メゾ・フレスコでは霧吹きなどで漆喰に水分を補修して描き、休憩中はビニールなどで覆うことで漆喰の乾燥を防ぎます。
フレスコ・セッコ
他のフレスコ技法とは異なり完全に乾燥した漆喰に描くのがフレスコ・セッコです。漆喰が乾燥しているため顔料を定着させるための定着剤が必要となります。卵白やゼラチンなどが使用されます。漆喰が完全に乾燥しているため顔料の定着が悪く、経年劣化に弱いという特徴があります。

作成する題材を用意する

写真02

作成するフレスコ画の題材ですが、フレスコ画として描かれた絵画を選びます。

フレスコ画は主にキリスト教系の教会で描かれていることから宗教色の強い作品が殆どです。

フレスコ画として有名な

  • 「レオナルド・ダヴィンチ 最後の晩餐」
  • 「ミケランジェロ 最後の審判」
  • 「メロッツォ・ダ・フォルリ 奏楽天使」

なども教会の壁画として作成されています。

今回は教会の壁画ですが比較的に宗教色の薄い「ラファエロ・サンツィオ アテネの学堂」と「ミケランジェロ・ブオナローティ デルフォイの巫女」をフレスコ画作成の題材として選びました。

インターネット上の絵画の使用について

フレスコ画の使用についてですが、著作権には“パブリックドメイン”という知的財産権の発生しない作品があります。

これは作者の死後一定期間で著作権が消滅すうというもので、日本では作者の死後50年を目安にパブリックドメインになります。

パブリックドメイン状態の作品であればインターネットなどで閲覧できる作品も自由に使用することが可能です。

フレスコ画の多くは500年前ほどに描かれたものが多く殆どがパブリックドメインです。

ただ近年描かれたフレスコ画もあるので作者の情報を調べましょう。

転写方法

今回のフレスコ画の作成では2種類の転写方法を紹介します。

一つはプリントアウトした絵画を直接漆喰に貼り付けるというもの。

もう一つは転写シートを使用して漆喰に張り付けるというものです。

どちらの方法も基本的には簡単な作業なので、誰でも簡単に作成することができます。

使用する材料と道具

フレスコ画のコピー
インクジェットプリンターで印刷したフレスコ画のコピーを用意します。レーザープリンターでは上手く作業ができないので必ず“インクジェットプリンター”で印刷したものを用意しましょう。

写真03

漆喰
ホームセンターで購入可能なインスタント漆喰です。水を混ぜるだけで使用できるので材料を混ぜるなどの手間がありません。インスタント漆喰は主にDIYの壁補修用などで使用します。

写真04

ベニヤ板
通常、フレスコ画はレンガや石などで組まれた壁に描かれるのですが、今回は板の上に漆喰を塗り下地にします。ベニヤ板は厚さ4mm以上のものを用意しましょう。

写真05

木工用ボンド
漆喰の下地剤の代用品として木工用ボンドを使用します。通常の下地剤に比べて耐水性に劣りますが、屋外では使用しないので木工用ボンドでも代用可能です。

写真06

転写シート
インクジェットプリンター用の転写シートです。ハガキサイズのものからA4サイズのものまで様々なシートが販売されています。家電量販店などで購入することができます。

写真07

難易度:★☆☆☆☆(簡単なDIY作業)

フレスコ画の複製を作成するという作業ですが、今回コピーなどを使用するので美術に関する技術は必要ありません。

漆喰を使用しますが誰にでも作成可能な作業が中心です。

材料の加工~フレスコ画のコピー作成~

写真08

上の写真はインクジェットプリンターで印刷したフレスコ画「ラファエロ・サンツィオ アテネの学堂」です。

少々分かり難いのですが、実はこの右が通常のフレスコ、左が反転させたてコピーしたフレスコ画です。

今回は“転写”という技術を使用するので反転させたフレスコ画を使用します。

パソコンから印刷する際の設定で、反転という項目を選べると思います。

写真09

上のフレスコ画は「ミケランジェロ・ブオナローティ デルフォイの巫女」です。このフレスコ画も右が通常、左が反転させてコピーしたものです。

このフレスコ画には“DELPHICA”と文字が描かれているので通常と反転を簡単に区別することができます。

ベニヤ板のカッティング

写真10

コピーの用意ができたら、続いてベニヤ板の下処理を行ないます。

今回用意した板は4mmの厚さがあります。板の大きさは910×300mmのものを用意したのでA4のフレスコ画を4枚分の板を取ることができます。

写真11

ベニヤをカッティングします。ベニヤは加工のしやすい材料なので簡単に切断することができます。

写真12

上の写真がA4サイズにカッティングしたベニヤ板です。今回は余白をできる限り無くすように加工しましたが、飾る場所によってサイズを変えるのも良いでしょう。

ベニヤの下地処理

写真13

ベニヤのカッティングに続いて、ベニヤの下地処理を行ないます。

ベニヤに漆喰を塗る場合には“下地剤”を塗ります。下地剤は耐水性のある“アクリルエマルジョン樹脂”というものなのですが、今回は少量のみの使用ということから木工用ボンドで代用します。

アクリルエマルジョン樹脂というのは乾くと耐水性の出る水性塗料のようなものです。アクリル系水性塗料や木工用ボンドでも代用可能です。

※木工用ボンドを使用した下地にはには耐水性はありません。ただ下地の目的である“アク止め”の効果はあります。

写真14

紙コップに適量の木工用ボンドを入れます。

写真15

木工用ボンドを同量程度の水を加えます。

写真16

混ぜると牛乳のような白い液体が出来上がります。

※実は牛乳もエマルジョン(脂質が水に溶けた状態)です。木工用ボンドを水に溶いたものが牛乳に似ているのもある意味では当然といえるでしょう。

写真17

薄めた木工用ボンドを筆で塗ります。塗った箇所は白くなるので、それを目安に全体に木工用ボンドを塗り広げましょう。

写真18

ベニヤ全体に希薄した木工用ボンドを塗った写真です。希薄した木工用ボンドを塗り広げたら完全に乾くまで待ちましょう。

夏は30分程度、冬は1時間程度が乾燥の目安です。

ベニヤは水分を含むと反ることがありますが、完全に乾けば元に戻るのであまり気にする必要はありません。

写真19

木工用ボンドが完全に乾くとベニヤが光沢を帯び、手触りもやや硬質になります。

※この時点で板にざらつきがあっても問題ありません。凹凸の多いほうが漆喰の食い付きが良いので、表面を均さずそのまま次の作業に移りましょう。

漆喰の下塗り

写真20

ベニヤの下地処理が終わったら、漆喰の下塗りを行ないます。

写真21

紙コップに半分程度の漆喰を入れます。下塗りの段階では少量の漆喰があれば十分です。

写真22

漆喰と同量程度の水を入れます。下塗りは筆を使用して塗るので、漆喰は少し柔らかめに調節しましょう。

写真23

漆喰と水を良く混ぜます。ダマになると塗り難くなるので十分に攪拌するようにしましょう。

※少量であれば100円ショップで購入できる“ミルクフォーマー”を使用すると確りと攪拌できます。

写真24

攪拌後、筆を使用して漆喰を塗ります。

※漆喰の下塗りは均すというよりも塗り残しの無いように注意しましょう。

写真25

全体に均したら漆喰が固まるのを待ちます。

写真26

漆喰は固まっても光沢があります。これは漆喰に含まれる接着剤などの影響なので問題はありません。

漆喰の中塗り

写真27

下塗りを行い漆喰が乾燥した後に、漆喰の中塗りを行ないます。

漆喰の厚塗りをすることでベニヤ板の強度を多少高めることができます。

写真28

上の写真が生クリームより少し硬い程度の漆喰に仕上げると作業が楽になります。

写真29

漆喰はコテで塗り広げます。漆喰の厚さは2mm程に調節します。

※二度目になる中塗りは下地の漆喰が水分を吸うので少々塗り難くなります。確りと伸ばすように塗り広げましょう。

写真30

漆喰を板全体に塗り広げたのが上の写真です。この時点である程度は平らになるように調節するのがポイントです。

写真31

中塗りを行なった漆喰を乾燥させたのが上の写真です。触って水気が無いようであれば乾燥している証拠ですが、完全に固まるまでには非常に長い時間が必要です。

写真32

中央のひび割れを拡大したのが上の写真です。

※漆喰は収縮することがあるので、一度に厚く塗ると上の写真のようにひび割れてしまうことがあります。上塗りの際に修正可能なので気にせず作業を続けましょう。

複製画の貼り付け

写真33

漆喰が乾いたら、続いて複製画の貼り付けを行ないます。

今回は2種類の転写を紹介します。最初に紹介する転写方法はコピーした複製画を直接貼り付けるという方法です。この方法は特別な用具を使用しないという方法です。

写真34

乾いた漆喰の表面に漆喰を軽く塗り複製画をコピー面が裏側になるように貼り付けます。

漆喰は水分を含んでいるので、上の写真のように複製画が水を含み背面の印刷が浮かび上がります。

写真35

漆喰の水分では水気が足りないので霧吹きを使用して水を加えます。

写真36

全体を濡らしたのが上の写真です。背面の印刷が浮かび上がって見えます。

水分を含んでいる状態では色が濃くなりますが、乾燥すると淡い色に変化します。

写真37

漆喰を乾燥させたのが上の写真です。乾燥すると全体的に淡い色に変化します。

乾燥させ色彩が淡くなったままでも良いのですが、今回は仕上げの加工としてニス塗りを行います。

ニス塗りは表面の耐久性を上げる効果と色彩を鮮やかにするという効果があります。

写真38

ニスは「油性ラッカー系」を使用します。ラッカー系ニスは伸びが良く筆ムラになり難いというと特徴があります。

※油性ラッカー系ニスは溶剤の臭いが強いので風通しの良い部屋、又は屋外で作業を行ないましょう。

写真39

ニス塗りが終わったのが上の写真です。全体的に光沢が出ますが、ニスが乾燥すると光沢は控えめになります。。

写真40

上の写真がニス塗り前とニス塗り後の写真を比べたものです。

※仕上がりに関しては好みもあるのでニスによる仕上げは好みで行ないましょう。

転写シートを使用した作成

写真41

続いては“転写シート”を使用したフレスコ画の作成を行ないます。

コピー紙を直接貼り付ける作成方法と異なり漆喰表面の雰囲気を活かすことができます。

転写シートはそれほど珍しいものではなく、家電量販店などで購入できます。

ベニヤの加工

写真42

ベニヤの加工に関しては先に紹介した作業と基本的に同じです。

写真43

転写シートと同じ大きさになるように現物合わせでサイズを写します。

写真44

今回は“ハガキサイズ”の転写シートを使用しましたが、転写シートはハガキサイズからA4サイズまで販売されています。好みに合ったサイズの転写シートを用意しましょう。

写真45

サイズを写したベニヤをカットします。

小さなカッティングでは切り難い部分を先に加工するのがポイントです。

写真46

ハガキサイズに切り取ったのが上の写真です。

写真47

サイズの確認を現物合わせで行ないます。大きい分には問題ありませんが、板が小さい場合には再度加工するようにしましょう。

多少の大小に関しては影響も少ないので、そのまま作業を進めて構いません。

転写シートへの印刷

写真48

転写シートには元となる絵を“反転”させて印刷をします。

反転はA4での印刷と同様に画像加工ソフトを使用して“左右反転”を行ないましょう。

漆喰を塗ったベニヤ板

写真49

漆喰を塗る作業に関してはA4で行なった作業と同じです。ハガキサイズは小さいのでコテを使って一気に均せば簡単に塗ることができます。

ひび割れに関しては、フレスコの雰囲気作りをするためにあえて残して作業を行ないます。

写真50

転写シートに反転してフレスコ画を印刷します。

※転写シートへの印刷は転写シートの説明に従って行ないます。プリンターの印刷方式によって使用できるプリンターが異なります。所持しているプリンターの印刷方式に合った転写シートを用意しましょう。

写真51

印刷した転写シートの上に接着剤の付いたシートを貼り付けます。

写真52

接着剤の付いたシートを転写シートに貼り付けたのが上の写真です。

※接着剤をしっかりと密着させるために、シートを貼り付けた後にシートの表面をよく擦りましょう。

写真53

接着剤シートの表面フィルムを剥がすと転写シートに接着剤が張り付きます。

この時、接着面に埃やゴミが付着してしまうと接着力の低下や凹凸になってしまうので慎重に作業を行ないましょう。

写真54

漆喰を塗った板に転写シートを貼り付けます。

写真55

漆喰の表面は凹凸が多いので張り合わせた転写シートの裏面を擦りしっかりと密着するようにしましょう。

写真56

次に、水を含ませたティッシュで転写シートの裏面に水を含ませます。

写真57

転写シートが水を吸い込むと、裏側の印刷面が浮かび上がります。浮かび上がった印刷面を目安に全体に水を含ませましょう。

※水分を十分に含ませることで綺麗に転写することができます。

写真58

十分に水を染込ませたらゆっくりと転写シートを剥がします。

今回は凹凸の多い箇所への転写なので、通常よりも慎重に作業を行ないます。

写真59

転写シートを剥が下のが上の写真です。転写シートが浮いてしまっている箇所がありますが、全体的に綺麗に剥がせれば問題はありません。

写真60

転写シートが浮いてしまっている箇所は指で押さえるようにすることで漆喰の表面に密着させることができます。

写真61

シワのあった箇所も指で押さえることでシワを伸ばすことができます。

写真62

転写シートは凹凸に合わせて張り付くので漆喰の表現を写し取ることができます。またひび割れなども透かしてみることができるのでよりフレスコ画に近い雰囲気になります。

写真63

転写シートの表面の水分が乾けば転写シートによるフレスコ画は完成です。

写真64

水分が乾くとシートが漆喰に張り付きます。光沢もやや弱くなり落ち着いた色彩になります。

完成写真~転写シートで作成したフレスコ画~

写真65

転写シートを使用したフレスコ画の完成写真です。転写シートは背面が透けるので漆喰のひび割れや塗りムラなどもフレスコ画に近いイメージになります。

作成にした転写シートは手順さえ覚えれば非常に使いやすいものなので気軽に使用することができます。

完成写真~コピー用紙を貼り付けたフレスコ画~

写真66

上の写真がコピー用紙を貼り付けて作成したフレスコ画です。転写シートに比べて漆喰の執行の質感などは隠れてしまいますが、特別なものは使用せずに簡単に作成することができます。

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